見どころ
復讐を誓った老人と彼を止めようとする青年が、バディとなって繰り広げる異色のアクションドラマ。
イ・ソンミンとナム・ジュヒョクが共演し、年齢差を超えた二人のコミカルなやり取りと心の絆が見どころ。
単なる復讐劇ではなく、韓国の歴史や社会問題が織り込まれた深い物語展開が魅力。
『華麗なるリベンジ』のイ・イルヒョン監督が、カナダ・ドイツ合作映画『手紙は憶えている』を韓国の社会背景に合わせてリメイクした。
ストーリー
80代のピルジュは、家族全員を理不尽に殺された過去を持ち、裏切り者たちへの復讐を心に誓い続けてきた。
認知症が進行する中、彼は処刑すべき5人の名前をタトゥーとして指に刻み、銃を手に最終的な復讐に挑む。
一方で、彼の復讐を止めようとする青年との関係が物語を複雑にし、2人の絆が形成されていく。
感想
イ・ソンミンの存在感
イ・ソンミンが演じる80歳のおじいちゃん役が、まず素晴らしい。
彼の演技は、認知症に苦しみながらも復讐を果たそうとする老人の心情を巧みに表現していた。
特に、その悲しみと怒りが入り混じる姿に引き込まれたな。
ジェイソンがかわいい
若手俳優ナム・ジュヒョク演じる青年キャラクターに、イ・ソンミンがジェイソンと呼ばれる様が可愛かった。
彼が老人に寄り添いながらも止めようとする姿にハラハラ。
主人公に共感できるからこそ、彼がどうなるのか展開が心配で、見ていてつらい場面も多かったけど、重くなり過ぎずコメディタッチもあった。
韓国の歴史的背景
映画内で触れられる韓国の親日派や右翼の表現はやりすぎ?なかなか日本の右翼でもここまでの過激さはないんじゃないかと…。
この点は歴史や社会文化を理解していると、より深い視点で楽しめる部分かもしれない。
結末はちょっと切なかったけど、救いがあって心に残った。
映画情報
- 原題: 기억의 밤(기억의 밤)
- 公開年: 2024年
- 監督名: イ・イルヒョン
- 主な出演者: イ・ソンミン、ナム・ジュヒョク